英会話について、良い先生とは?
今まで何人かのネイティブに英会話のレッスンをしてもらったが、こんな人が一番上達したな、という話。
英会話の時間を定期的にとるようになったのは2009年、13年前で今も継続中。リスニングやリーディングと違いスピーキングはとにかく相手がいないと始まらないのでネットでサービスを探して始めた。ネイティブの先生とカフェで1時間話すのを定期的に月二回行うスタイル。
この他スポットで英検1級二次試験対策としてフィリピン人の先生にも教わったことがあるが、これを含めるとこれまでに4人の先生に見てもらった。
その中で、最もスピーキング力を上げてくれたのは、こちらが話すことを強制してくれる先生だった。
- 英語で何か意見を言うと、「それは何でだ?なぜそう思うんだ?」と執拗に問われ、こちらがしどろもどろになり説明する。
- その説明の英語表現がネイティブ感覚で不自然な点があれば、「それはこれこれこういうことだな?」と表現の適切例を教えてくれる。
- それをこちらはノートに記載し、口頭でも言い直す(ことを強制される)。
この繰り返しで、大分スピーキング力が向上した気がする。長く日本に住んでいるネイティブや日本人帰国子女の先生だと、こちらの英文が不自然でも理解されてしまい(悪い意味で)、不自然な表現について指摘してもらえずそのままになってしまう。
きちんとおかしいところを指摘してくれる人がいい先生だったなあと今となっては思う。
また、レッスンの時間を有効に使うためには、資料が大事だ。読んでも内容が理解できなかった新聞記事や表現、または英検・TOEICの問題などを持ってきて解説してもらうと、1時間の内容が効率的で濃いものになる。近況を話すだけでも楽しいけども、レッスンを実りのあるものにするかどうかは、自分次第だ。
TOEIC勉強ならまずはリスニングから
TOEICを受けたことが無くてこれから勉強しようと考えている人、500点、600点レベルの人はまずはリスニングから勉強するといいですという話。
ほとんどの日本人にとって、リスニングパートの方がリーディングパートより点数を取りやすいはず(たまに地頭が良くてリーディングが得意な人もいる)。
聞き取りの力は思ったより伸びやすいためだ。逆に、リーディングの力(速読力、直読直解力)を上げるのは地道な努力が必要なので、鍛えていくのに時間がかかる。
再生される英語の量が少ないPart 1、Part 2から重点的に得点しているのがおすすめ。
Part 1,2に限らず、リスニングで重要なのは、聞こえた音と英文を自分の中でリンクさせるということ。
聞き取れなかった音があればそれを再生速度を低くしたりしてノートに日本語でもいいので聞こえたとおりに書いてみる。存在しない単語になったとしてもアルファベットで書いていい。
そのあとスクリプトを見て、ああ、「こういう英文はこういう風に聞こえるんだ」という経験をするのが大事。
知らない単語だったら聞き取れないのは当たり前だし、前置詞や冠詞が別の単語とくっついてブロークンで話す時とは違って聞こえることも多々ある。TOEICはそんなに速くは発話されないけど、リスニング慣れしていない人にとっては速く感じることもある。
車の運転と同じで、速いスピードは初めは怖く感じるが、聞くことを習慣にすれば耳が慣れていって聞き取れる範囲が増えるはず。
また、語彙を増やすのも重要。知らない単語はまず聞き取れない。リスニングパートに出てくる単語はリーディングパートよりは優しめだが、Part 1に出てきやすい癖のある単語や表現というのもある。
単語帳はいろんなものが売っているが、いろいろ見た中では「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (金フレ)」が良かった。今売っている単語帳はほぼ間違いなく音声が付いてくるので、単語の意味を覚えるだけじゃなく、音も聞いて覚えるのが大事。
語彙を増やしたり聞き取りの経験を増やしていくことでPart 3,4にも挑戦していけるようになるわけだが、長文パートのPart 3,4は初心者には難しい。高得点を取るためには設問先読みの技術が必要だったりするが、初心者や500~600点レベルの人にそれをするのはまず無理だろう。
集中して音声を聞いて断片的にでも情報を覚え、後の問題を解いていくことぐらいしかできないかも。
そもそも設問の意味が分からないと致命的なので、公式問題集や精選模試などの設問を読んで、その意味を理解することから始めるレベルにある人もいると思う。
段々にレベルを上げていって、余裕が出てきたら、設問先読みにトライ。
先読みについては長くなるのでまた別途。
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分からなかったら言い換えよう
新宿駅から東京駅まで移動するのには、JR中央線快速で13分かかる。
でも山手線でぐるっと回っていくこともできる。
地下鉄メトロを使っても行ける。
車を使って移動することだってできる。
徒歩で行ったって到達可能。
英語のスピーキングも同じで、最短距離の表現がぱっと出てこなくても、言い換えの表現で代用するのはとても大事。
「3日後会いましょう」はLet's meet in three daysだけど、
Why don't we meet on Thursday?でも、
Shall we meet on May 20?でもいいし、
Can I see you tomorrow of tomorrow of tomorrow?だってちょっと不格好でも何も言わずに伝わらないよりはずっといい。
こうやって言い換える癖をつけておけば自分の中に表現の幅が広がっていって、どんどん話せる内容が増えていく。
英語で言い換えるのが難しかったら、一度日本語に戻って日本語だったら別の表現で表すにはどうすればいいかな?と考え、それを英語にすればいい。
頭が柔らかくなるので、言い換えは大事です。
ネイティブ同士の会話
外国人の多い地域に住んでいるので、息子(小学生)のクラスメイトの内何人かは英語圏の外国人の父親を持っている。そういうお父さん達はイベントがあると出席率が高いので、運動会とか授業参観、校庭開放とかの日は大抵皆参加して、集まって英語で話し合っている。
その中に自分が混ざって英語で話すこともよくあるが、なかなかネイティブ同士の会話は理解するのが難しい。一対一ならこちらが日本人であるという認識を向こうが持ってくれるので、わかりやすく話してくれるが(無意識もあると思う)、ネイティブ同士だと表現が聞いたことのないカジュアルなものだったり、速かったり、それぞれがもともと持っているアクセントだったりで聞き取りが難しい。
こんな時にまで英語を鍛えられる機会が得られてありがたいわーと思う反面、どこまで行っても聞き取りの壁は生じるのだなあと達観もする。
スピーキングアプリ
以前同僚が英語のアプリでスピーキングの勉強をしているというので、某会社のアプリを見せてもらった。
立ち上げると、画面にBobが出てくる。
Bob ”Hi, how are you today?”
4択で回答を選ぶ: "Hi, I'm good!"
Bob "Good to hear!"
Bobが喜ぶ。
うーん、これはちょっと・・・どうかなあと思った。
リーディング力を鍛えるためにはリーディングの時間を、リスニングを鍛えるためにはリスニングの時間をとることが大事なのは皆わかっているが、スピーキングとなるとなぜかスピーキング以外のことで向上しようとする人がいる。
回答を4択で選んでポチるより、脳内の言いたいことを英文で口から出力する機会を多くとらないと、スピーキング力は向上しないと思う。
話す相手がいればそれが一番だろうけど、そうじゃなくてもお題を決めて一人で言いたい言葉を調べながら話すのでも十分だ。
参考書などの本を読んで鍛える、というのも考え物で、方針を理解するために本は役立つが、やはり地道に発話量を上げない限りは難しい。
多くの日本人にとって4技能で最も鍛えづらいのがスピーキングだが、アプローチを間違えないようにしたいところ。
The Japan Newsのすすめ
毎週金曜日はThe Japan Newsという読売新聞社が発行している英字新聞をコンビニで買って読んでいる。語彙の増強や読むことを習慣にするため(読むのは大事だよ、と昔上司に言われて)に2,3年ほど前から続けている。
国内の英字新聞と言えばJapan Timesが有名だ。その他にMainichiという新聞もあるらしいが、見たことがない。
Japan Newsを選んだ理由は、
・150円と安価(Japan Timesは約250円)
・いろいろなレベルの記事が含まれていて、一部には日本語訳や日本語の解説もついている
・16ページとちょうどよいボリューム
・全国のファミマ、ローソンで売っていて買いやすい
であるため。全頁を読むのはしんどいので、最低限次の金曜日までに読むことにしている範囲を決めている。
p.1 最新国内・海外記事 電車に乗っている10分でさっと読む
p.6 Editorial/社説 社説の英語と日本語が並んで乗っているので辞書いらず!
p.7 星座占い・漫画 漫画がなかなか難しい!
p.15 Testing Translation/スピーチを読み解く・人生案内 人生案内が一番楽しみだったりする
p.16 文化面 国内の流行り
この他、時間があればp.12 Washington Post抜粋、p.14 Travel面も読んでいる。
英字新聞といっても海外ニュースだけじゃなく、国内ニュースや人生案内(今日は「浮気後妻との関係危機」)など軽い話題もあり、楽しめる。中でも良いのはTesting Translationで、もともとこのコーナーがあるため金曜日の購読を決めたのだが、日本語のミニ記事を読者が英訳して投稿、翌々週にお手本を載せて解説するという内容。いろいろな英語の類語表現からこの場合の日本語の表現にふさわしいのはこれ、なぜならこういうニュアンスがあるから、というような深い単語の説明やWritingの構成などを教えてくれる。記事を英訳するのはしんどいが、読むだけでも勉強になる。
また、この新聞を読んで気づくのは、国内記事と海外記事は英文の語彙や構成が違うということ。恐らく国内記事は日本人が日本語で作成→英訳していて、海外記事は海外ネイティブ特派員がそのまま英文で書いている。このため、日本人にとっては日本人の発想で書かれた国内記事が読みやすい。と同時に、海外記事の見慣れない構成や言い回し、語彙にも慣れる必要があり、これを読むことはリーディング力の底上げに役立っている。
一日150円で毎週金曜日買うとして月600円、これだけの支出でリターンもいいので、是非おすすめです。ただし、ある程度の語彙レベルがないとわからない単語だらけになって読む習慣が取れなくなってしまいがちなのでそこだけ注意。
洋書は難しい
今まで洋書を数冊読んできたが、なかなかに難しい。特にエッセイではない小説は難しい印象がある(今はザリガニの鳴くところを読んでいる)。
語彙は英検1級対策時増強したが、まだまだ足りないようだ。
でも語彙以上に、「一つ一つの単語の意味は分かるが、文章になると言い回しを知らないのでイマイチ理解できない」、というのがメインの理由のように思う。
これはアメリカ映画やドラマについても同様で、教科書や資格検定の勉強では触れることができない、崩したカジュアルな生の英語、生の発音を理解できず、話の流れを終えなくなってしまう。
どのように対策すればよいか、ネットや英会話の先生に聞いてみたが、数をこなすしかなさそうだ。あるいは、原著は一度諦めて翻訳本を一通り読み、流れを理解したうえで原著を読む、というのもいい方法のように思う。
あとは、Youtuber Atsu英語のDistinctionという単語・フレーズ集も気になっているので、そのうち購入しようかと思っている。